意外と知らない「英単語の正しい使い分け」
2017.2.24
「羨ましい!」の ”jealous” と “envy” の違い
「羨ましい」は “jealous” や “envy” を使って表現できますが、状況によっては使い方に注意が必要です。例えば「彼にデートに誘われたの!」と喜ぶ友人に対して「羨ましい!よかったね!」という時は、どちらを使うべきなのでしょう……?
分かった方もそうでない方も、微妙なニュアンスの違いを確認してみましょう!
- 「羨ましい」「妬ましい」はどちらも使える
- 「嫉妬する」という意味もある “jealous” に注意
基本的にはどちらもOK
「いいな~羨ましい!」と人の境遇や所有しているものなどを自分も手に入れたいという意味では、“jealous” と “envy”、どちらも使えます。
注意すべきは “jealous” は形容詞なので “be/feel/get” などの動詞を伴うのに対し、”envy” は動詞である、という点。”I’m envy you.” などと間違った表現をしないようにしてくださいね。
- Your apartment is so big!
I’m very jealous! / I really envy you.
- あなたの部屋、とっても広いのね。すごく羨ましいわ。
※”I’m jealous of you!” の “of you” は、省略するほうがナチュラルです。
”jealous” だけが持つ意味
「羨ましい」という意味では、“jealous” と “envy” のどちらも使えるケースが多いですが、”jealous” だけが持つ意味には注意が必要です。
日本語の「ジェラシー」という言葉にあるように、”jealous” には好きな人が自分以外の人に対して興味を示したことに「嫉妬する」という意味があります。
冒頭でも述べましたが、「彼にデートに誘われたの!」と喜ぶ友人に対して「よかったね!」と言うつもりで ”I’m jealous!”(羨ましい!)と言うと、「私も彼のことが好きなのに!なんであなたを誘うの!」といったニュアンスになってしまう可能性があるのです。
もしその代わりに “I envy you!” と言う場合でも、直後に “I wish I had a boyfriend!”(私も彼氏ほしいなあ)などと付け足すことで、デートに誘った「彼」ではなく、その「状況」が羨ましい、ということをはっきりさせることができるので安心です。
- A:
- John asked me out.
- B:
- I envy you. I wish I had a boyfriend!
- A:
- Johnにデートに誘われたの。
- B:
- いいな。私も彼氏ほしいなあ。
and more …
ほかにもある「羨ましい」
最近では若者の間のカジュアルな会話や、SNSなどでのやり取りで、“jealous” の代わりに “jelly” という言葉が使われることがあります。
- A:
- Look, I got a new phone!
- B:
- Wow, I’m so jelly!!
- A:
- みて、新しいスマホにしたんだ!
- B:
- え~めちゃくちゃ羨ましい!
また、ひどく羨んでいることや強く妬んでいることを意味する表現として、“green with envy” があり、シェークスピアの作品に由来する表現だと言われています。
- I’m trying not to show it, but him getting that promotion when I didn’t make me green with envy.
- 俺はそのままなのに、あいつは昇進。顔に出さないように気をつけたけど、かなりいいなあと思ったよ。
「そんな状況じゃなくてよかった!」
“not envy (someone)” という否定文になると、単に「(人)が羨ましい」という事実を否定していることにはならず、「(人)の置かれた状況じゃなくてよかった」という意味合いになります。
- I don’t envy you with that three-hour meeting you have coming up.
- 君みたいに3時間も続く会議に出席する必要がなくて、本当によかった。