意外と知らない「英単語の正しい使い分け」
2017.1.13
“big” と “large” ってどう使い分けてる?
大きさは “big” や “large” で表現できますが、その違いについて考えたことはありますか? 「大きい」という意味での “big” と “large” は多くの場合ほぼ同義で使えますが、“large” の方がややフォーマルな表現であることに加え、以下のような違いがあります。 物理的な大きさや広さではなく、重要性や深刻さ、影響力、程度などについて比ゆ的な意味で用いる場合は “big” を用います。 また、“brother” や “sister” を修飾して「兄」や「姉」と言う場合も “big” を用います。 洋服や飲み物などのサイズにS、M、Lなどとあるように、物理的な大きさを比較する場合は “large” を用います。 また、金額や量、数などを表す “amount” や “number” などを修飾する際にも “large” を用います。 ※この場合 “large” の代わりに “great” を用いることもできますが、やや仰々しい表現になるため、感情のこもったスピーチや演説などで使われることが多いです。ビジネスなどで事実を客観的に伝える場面では “large” を使う傾向にあります。 次のような例文の場合、“big” と “large” のどちらも使えますが、どのようなニュアンスの違いが出るのでしょう? 前項の説明にあるとおり、“big” は物理的な大きさだけでなく、重要性や深刻さなどについて比ゆ的な意味で用いることもできるため、“big event” は「(話者の心理的に)大きかった」というニュアンスになります。例えば参加者が10人のイベントでも、話者にとって大きいと感じたり、意義のあるものなどと感じれば、“big event” と言えるでしょう。 一方「規模」を表す “large” は、相対的な大きさを表します。大きさの定義は状況や前提条件などによって異なりますが、客観的にみても「大きい」と言えるような規模に対して使わることが多いです。 ▼こちらもCheck! ※”in a small pond” を伴うと、「井の中の蛙」や「お山の大将」といったニュアンスを含みます。
例:The next CEO of the company will have big shoes to fill.(その会社の次のCEOは前任者がよかっただけに重責を担うことになる。)
例:We’re not popular here, but we’re big in Japan.(僕らはここでの人気はないが、日本では大流行してるんだぜ。) ※”big in Japan” は自分の国ではそれほど人気のないミュージシャンなどが、日本では人気がある場合に使う表現です。 例:By and large, the company is doing well.(全体的に見て、その会社の業績は順調だ。)
例:They won the lottery and now they’re living large in Beverly Hills.(宝くじが当たったので、彼らは今、ビバリー・ヒルズで豪勢な暮らしをしている。)
使い分けについて神経質になりすぎる必要はありませんが、それぞれが持つ意味や用法を改めて見直してみると面白いものです。ユニークな表現もご紹介するので、ぜひ憶えてみてください!
“big” と “large” の違い
“big” を用いるケース
“large” を用いるケース
「大きい」のニュアンスの違い
「小さい」を表す “small” と “little” の違いって?
and more …
”big” を使った表現
本来の意味で使うのは1980年代を連想させるようなやや古い言い方ですが、実際に日本で人気があるかどうかにかかわらず、人気のないミュージシャンなどを揶揄するような文脈では今でも使われています。
”large” を使った表現