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意外と知らない「英単語の正しい使い分け」

2016.9.30

”must” と “have to” の違いって?【義務:~しなければならない】

「~しなければならない」という意味の “must” と “have to”。ネイティブはこの2つを心情的な部分で使い分けていたりします。今回はその微妙なニュアンスの違いについてご紹介!

  • 話し手の強い意思により「しなければならない」場合は “must”
  • 規則や状況などの外的要因により「せざるを得ない」場合は “have to”
  • “must” はとても強い表現なので、基本的には “have to” を使うほうが無難

“must” と “have to” の違いを一言で言うならば、「~しなければならない」となる理由が、本人(話し手)の意思によるものか否か、という点にあります。

Oh no, I’ve gained 5kg the last two months! I must keep a healthier diet.
やだ、大変。2か月で5キロも太っちゃった。もっと健康的な食事をしないといけないわ。
My doctor told me I have to keep a healthier diet.
もっと健康的な食生活をしなければならないと、医者に忠告された。

この例文の場合、”must” では「自分がそうしたいと思っている」のに対し、”have to” では「(医者などの第三者から注意されたため)やらざるを得ない」というニュアンスの違いがでます。

It’s my mother’s birthday. I must buy flowers for her.
お母さんの誕生日だから、お花を買ってあげないと。
I have to buy flowers for my mother-in-law because my husband asked me to do so.
義理のお母さんにお花を買わないと。夫に頼まれたから。

上記の場合、”must” はお母さんの誕生日なので、お花を「買いたい(=自分の意思)」のに対し、”have to” は夫に頼まれたので、お花を「買わなければいけない(=外的要因)」となります。

ちなみに「~しなければならない」という意味の “must” は非常に強い表現なので、自分以外の人に対して使う場合、たとえ上司から部下へ指示を出すような場面であっても、めったに使われることはありません。
個人的な意見や感情を表したいなどの特別な理由がない限りは、”have to” を使うほうが無難でしょう。

※”must” と ”have to” には「~に違いない」という意味もありますが、今回は「~しなければならない」という意味での2つを比較してみました。


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否定形の意味にご注意

否定形になると、それぞれ意味がまったく異なるため、言い換えはできません。

【must not:~してはならない】

You mustn’t come into the office on Sunday. The building is closed.
日曜日に会社に来てはいけません。ビルが休館日だからです。

【don’t have to:~しなくてよい】

You don’t have to come into the office on Sunday, but you can if you want to.
日曜日に会社に来る必要はありませんが、もし来たければ、来ても構いません。

”must” は硬い書き言葉に

規則や注意書き、説明書などの書き言葉では、”must” がよく使われます。

Applications must be received by December 5.
申し込みは12月5日必着です。
You mustn’t touch anything in the museum.
博物館内のものには一切触れてはいけません。

くだけた言い方 “have got to”

“have got to” は、日常会話でもよく聞かれる “have to” のくだけた言い方です。口語の場合は “I’ve gotta” (gάṭə, gˈɔtə)と短縮するのがナチュラルな言い方です。

ちなみに映画や本など、人に何かを強くおすすめしたい時にもよく使われる表現で、“You’ve got to watch it.”「絶対見るべきだよ。」のように言います。

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