ナチュラルな英会話に「使いこなす句動詞」
2017.9.20
give away
”こちらのコーナーでは、動詞+副詞 または 動詞+(副詞)+前置詞 によって構成され、特別な意味を生じる「句動詞」について解説します。 それぞれの句動詞が持つ意味やニュアンスをしっかりと理解して、よりナチュラルな英語表現を目指しましょう!
(1)譲る
“give away” には不要なものを「譲る、手放す」といった意味があり、自分が要らなくなったものを人に無料であげることや、譲り渡すことを表します。
この意味合いで使われるとき、“give” と “away” は分けて使うことができます。
- She gave away the money.
- She gave the money away.
- 彼女はそのお金を譲り渡した。
- You’re giving away your textbooks?
- You’re giving your textbooks away?
- 君は教科書を譲るつもり?
- I want to give away my old CDs.
- I want to give my old CDs away.
- 僕の古いCDを誰かに譲りたいんだ。
- Kidane:
- Whoa! You have a collection of first edition Warlock cards? These are so rare!
- Jay:
- Ah, yeah. I used to play in junior high. You want them?
- Kidane:
- Seriously? Thanks!
- Jay:
- That’ll be two hundred dollars.
- Kidane:
- What?! I thought you were giving them away.
- Jay:
- You think I’d give away these cards for free? They’re rare, dude.
- Kidane:
- おぉ! Warlock カードの初版のコレクション持ってんのかよ?すごいレアもんじゃん!
- Jay:
- あぁ、そう。中学の頃に遊んでたんだよ。あげようか?
- Kidane:
- マジで?ありがとう!
- Jay:
- じゃあ200ドルね。
- Kidane:
- え?!タダでくれるんじゃないのかよ。
- Jay:
- 俺がタダでそのカードを手放すと思うか?お前なぁ、それすごいレアなんだぜ。
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“giveaway” という名詞形にして、無料で何かを人に配ったりあげたりする行為を表し、企業が販売促進イベントで配る無料のお試し商品やプレゼント商品などに対してよく使われます。
- The store is having a huge giveaway!
- その店で盛大に無料プレゼントを配ってるよ!
- The restaurant had a giveaway for the first five customers of the day.
- そのレストランでは、先着5名の客に無料サービスの食事を提供した。
- The non-profit is holding a used electronics giveaway this weekend.”
- 今週末、そのNPOでは中古家電製品を無料で配るイベントを開く予定だ
(2)暴露する
“give away” には、秘密などを「ばらす、暴露する」といった 意味もあります。この意味合いで使われるときも、“give” と “away” は分けて使うことができます。
- I knew you were joking! That little smile gave you away!
- 君が冗談を言ってるのはわかってたよ!君の顔がちょっと笑ってるもんだから、ばれてたよ!
- Don’t give away the answer.
- Don’t give the answer away.
- 答えをばらしてはいけませんよ。
- They were worried that the smoke from the fire would give away their camp’s position.
- They were worried that the smoke from the fire would give their camp’s position away.
- 彼らは、炎から出る煙で、どこでキャンプをしているかばれるんじゃないかと心配だった。
- His shaking hands gave away the fact that he was nervous.
- His shaking hands gave the fact that he was nervous away.(※)
- 握手をして、彼が実は緊張していることがわかった。
※上記の2つ目の例文は、文法上の誤りはありませんが、実際には自然な言い方としては使われません。句動詞の目的語になる節(この文章では ”the fact that he was nervous”「彼が緊張していたという事実」という名詞節)が長い場合、句動詞を分けて使うことは通常ありません。
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名詞形にした “giveaway” は、「(秘密や隠している物事、気持ちなどが)ばれてしまうこと・もの」という意味でも使われます。
また “a dead giveaway” というイディオムもあり、「動かぬ証拠」という意味で、隠されていたことが明白になる際に、決定的な証拠となるもの、または非常に強い証拠という意味で使われます。
- I know you’re the one who ate my cookie! The look on your face is a dead giveaway.
- 僕のクッキー食べたのは、君だってわかってるんだからな!表情を見れば明らかだよ。
- Notice the use of blue paint? That’s a giveaway this painting is from Picasso’s Blue Period.”
- 青色の使い方に気づいた?あれはピカソの『青の時代』の絵だという決定的な証拠だよ。
- I could tell you were happy about something! The way you skipped down the hallway was a pretty big giveaway.
- 何か良いことあったでしょ!君が廊下をスキップしていく様子を見て、わかったよ。
- Emi:
- Hey! This camping store probably sells hiking boots, right?
- Harmony:
- Well, I guess you could say the sign in the window that says “hiking boots, twenty percent off” is kind of a dead giveaway.
- Emi:
- Oh… right! [laughs] I didn’t see that.
- Emi:
- ちょっと!このキャンプ用品店、たぶんハイキング用のブーツ売ってるよね?
- Harmony:
- そうだね、窓の看板に「ハイキング用ブーツ20%オフ」ってあるから、かなり確実だね。
- Emi:
- あぁ…ほんとだ![笑う]看板を見てなかったわ。
(3)引き渡す
“give away” には、伝統的なキリスト教の結婚式において、新婦の父親から新郎へ花嫁を「引き渡す」という意味もあります。この引き渡す伝統自体は、古い時代に結婚の持参金と引き換えに、花嫁を引き渡していた式の慣わしに由来します。
最近では、結婚をするカップルが育ててくれた人の大切さを感じるために行われており、必ずしも新婦側だけでなく、新婦か新郎のどちらか、もしくは両方の親や家族などからの引渡しの儀式を行うこともあります。
なお、この引き渡し役は、父親以外にも母親、祖父母、友人、メンターなどといった大切な人が引き受けることもできます。
- He gave away his daughter.
- He gave his daughter away.
- 彼は、妹を花婿に引き渡した。
- Joy:
- So I walk up the aisle… stand here… and then I give her away?
- Corey:
- No, no… Watch me… Walk up to the podium… Stand here to the left… Then you can give away the lovely bride.
- Joy:
- OK… I think I got it.
- Joy:
- それで、私が通路を歩いてきて…ここで立って…彼女を新郎に引き渡すのね?
- Corey:
- いえ、そうじゃなくて…見ていてくださいね…祭壇まで歩いてきて…ここで左に立って… それから可愛い新婦さんを引き渡してくださいね。
- Joy:
- あぁそうか…分かりました。