ナチュラルな英会話に「使いこなす句動詞」
2017.6.14
put down
こちらのコーナーでは、動詞+副詞 または 動詞+(副詞)+前置詞 によって構成され、特別な意味を生じる「句動詞」について解説します。
それぞれの句動詞が持つ意味やニュアンスをしっかりと理解して、よりナチュラルな英語表現を目指しましょう!
(1)置く
“put down” には、物や人などを、床や何かの表面などに「置く」という意味があります。たいていは、動作主の下方向にある場所に置く場合に使われます。
なおこの意味の場合、“put” と “down” を分けて使うことも可能です。
- Put down your luggage over there.
- Put your luggage down over there.
- 荷物はそこに置いてね。
- Caitlin:
- Hey, can you put down the magazine for a minute? I wanted to ask you about something.
- Albert:
- Sure. [puts down the magazine] What’s up?
- Caitlin:
- Is it OK if I move your bowling trophies into your bedroom? There’s not really enough space for them here in the living room.
- Albert:
- No problem. Just put them down on the floor next to my bed for now.
- Caitlin:
- ねぇ、ちょっと雑誌を置いてくれる?聞きたいことがあるの。
- Albert:
- うん。[雑誌を置く]聞きたいことって?
- Caitlin:
- あなたのボーリングのトロフィーだけど、あなたの部屋に持っていってもいい?リビングに置いているとちょっと狭くて。
- Albert:
- うん、構わないよ。ベッドの横の床に置いておいて。
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”put down”(置く)の対義語はこちら
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“put down” と “drop” の違いって?
“put down” は「置く」ことを示し、自分が意図したところに対象物を位置させることを示す一方、“drop” は「落とす」という意味で、自分の意図とは無関係にうっかり何かを落下させることを表します。
- I think Kate put down your watch on the table over there.
- あなたの腕時計、Kateが向こうのテーブルに置いたと思うわよ。(Kateは腕時計をテーブルに置いた)
- I think Kate dropped your watch on the table over there.
- あなたの腕時計、Kateが向こうのテーブルの上に落としたと思うわよ。(どうもKateがうっかり腕時計をテーブルの上に落としたようだ)
その一方で、“drop” も “put down” と同じ「置く」という意味で使われることがあり、この場合は「置く」ことを、よりくだけた口調で言う際に使われます。
- You can put down your bag over there.
- 鞄は向こうに置いておいてください。(一般的な言い方)
- You can drop your bag over there.
- 鞄は向こうに置いといて。(くだけた言い方)
(2)電話を切る
“put down the (tele)phone” という場合、「電話の受話器を置く、電話を切る」という意味を表します。
- I tried to ask Cara, but she’s on a call with a client right now… I guess we’ll just have to wait until she puts down the phone.
- Caraに聞こうとしたんだけど、彼女は今、顧客と電話中で…彼女が電話を切るまで待つしかないみたい。
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文脈によっては、必ずしも「電話を切る」という意味にならない場合もあり、例えば両手を使うために、単に一時的に受話器を置いている場合を表す際に使われることもあります。
- Hang on, the washing machine just finished so I need to put down the phone for a second to get the laundry out. I’ll be right back!
- ちょっと待って、洗濯機が今洗い終わったんだ。洗濯物を出してくる間、ちょっと受話器を置くね。直ぐに戻ってくるから!
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「電話を切る」は ”hang up“ という表現も
(3)けなす
“put someone down” には「(人を)こき下ろす、けなす、激しく非難する」といった意味があり、たいていは他の人がいる前で相手をけなすような場面で使われます。
また “put oneself down” の形で、誰かが自分自身のことを卑下するという意味で使うこともできます。
- She’s always trying to put other people down.
- 彼女はいつも他の人たちをこき下ろそうとしている。
- My best friend tried to put me down in front of everyone at the party.
- 私の親友は、パーティーの席の皆の前で私をこけにしようとした。
- Stop putting yourself down; I believe in you!
- 自分のことをそんな風に卑下するのはやめなよ、私は君を信じてるよ!
- I don’t mean to put you down, but those socks you’re wearing are ridiculous.
- 侮辱するつもりじゃないんだけど、君っておかしな靴下を履いてるね。
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“put-down” という名詞形にして「侮辱、恥をかかせること、非難する言動」の意味で使われることもあります。
- He insulted his coworker with a particularly mean put-down.
- 彼は、とりわけ意地悪く同僚をけなして侮辱した。
- You’re saying I have big ears? Is that supposed to be a put-down or something?
- つまり、私が詮索好きってこと?それって非難か何かなわけ?
(4)頭金を払う
“put down” には、総額のなかの一部の金額を払うという意味があり、「頭金を支払う、手付金を支払う」といった意味を表します。
- We’re putting down the deposit tomorrow.
- 私たちは明日手付金を支払います。
- You need to put down a lot of money to buy a new home.
- 新居を購入するには多額の頭金を支払う必要があります。
- If we can put down 15 percent now, our monthly payments will be manageable.
- 私たち、もし15%の頭金を払えば、月々の支払いも可能な額になるね。